夏休みの図書館。
いつもは静かな大人の空間が、勉強している小学生やお母さんに連れられた幼児たちでとても新鮮。
わたしが子供の頃は、こんなふうに気軽に本に触れられる図書館はなかった。
今の子はうらやましい。
ところで…
図書館で本を借りると、当たり前のことですが返しに行かなくちゃならない。
罰当たりなことを言うようですが、これがとても面倒くさい。
ということで、最近は図書館で本を借りていなかった…
ということは、本をあまり読んでいなかった…
花粉症の春がいつの間にか通り過ぎ、大雨をもたらした梅雨が終わり、天地を焦がすような凄まじい暑さが屋根瓦を焼く日々。
この暑さの中、家でじっとしていたら、電気代の明細を見つめたまま固まってしまうかも…
さて、どうしよか?
一番手近なところで、読書だな。
図書館までは、ゆっくり歩いても十五分。
”高齢女性、熱中症か!”
ってニュースに出たら困るので、この季節に歩くのはやめておこう。
図書館はいいねー!
明るさをおさえた照明の中、本に見入っている人がみんな知的に見える。
(わたしも知的仲間に入ろっと…)
目指す棚は決まっている。
まだ読んでない小池真理子さんの本を片っ端から読破していくのだ。
本を借りて帰るつもりはないから、その日に読むページは百ページとか二百ページというような切りの良い数字にしている。
次に来たときに
(どこまで読んだっけー?)
という時間が短くて済むでしょ。
真理子さんの本は、読んでいて
(臓腑に届いてるー)
とすごく感じる。
(えっ…、ちょっと…ついて行けないんだけど…)
という場面も多いけど、そこがまた刺激的でいいんですな。
厳しい暑さが続くと思うとウンザリだけど、真理子さんの本をできるだけたくさん読みたいという目標ならば、あっという間にこの夏は過ぎていくのだろう…
宿題だったり夏休みの課題だったり真剣な目をした小学生の横で、黙々と読書に打ち込む知的な老女。
”これからも一週間災害級の暑さが続きます”
というニュースに
(はぁ…)
でも負けないよ。
涼しい図書館で読書に励みます。
ちなみに今日は、百ページづつ読み進んだ真理子さんの本が終わったので、次に来たら新しい本にとりかかる予定。
(あれ!この本はすでに読んだんだっけ?)
(読んでない気もするけど、どうだったっけ?)
本棚の前で、本を見つめて考え込んでいる高齢女性を見かけたら、
…たぶん、わたしです。