森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

友だちが欲しい

 

仕事に生きてきた五十代の女性が、ふと立ち止まって友だちがいないことに気がついた。

じぶんの人生は何だったのか…

今からでも親友はできるだろうか…

という、人生相談を見た。

相手の気持ちを大切にしたことがなく、深く付き合える友人ができなかったと…

 

大切にしたいと感じるひとに出会ってないだけではないのかなあ…

一緒に出かけたり食事に行ったりが羨ましいなら、誘ってみたらどうだろ。

ずっと仕事を続けてきたのだから、まわりには仕事仲間がいるだろう。

 

まずは馬が合いそうなひとに照準を当てる。

さり気ない日常の挨拶から始めて、少しずつ距離を詰めたら雑談も織り込んでいく。

地道に続けていたら、ある日仲良くなっている…のに気がつく。

「そんな人がまわりにいるなら、苦労しないわ!」

って言われるかな。

 

待っているだけでは変わらない。

飛び込む勇気。

 

人と人との出会いって奇跡のようなものだもん。

出会っているのにその奇跡の人だと気がつかないことだってある。

案外、親友となる人との最初の出会いは

(なんじゃ!こいつ!)

ってことも…

…実はわたしもそうだった…

 

この際目を皿のようにして

(あの人と友だちになるんだ!)

くらいの強い気持ちを持つとか…

 

でもねー、そのことにこころ煩わすよりじぶんが喜ぶものをさがすほうがよくない?

音楽、映画、ダンス、料理、本…素敵なことはいくらでも転がっている。

じぶんのこころが

「楽しいー!」

って思うものを貪欲にさがす旅。

濃い化粧をして、じぶん自身を飾り立てるのだっていいと思う。



思いつくことを気ままに並べているけど、人生相談の回答された先生も同じようなことを言われてた。

まず大好きな自分になる。

自分で自分を褒めてあげられるように生きていく旅。

 

むかし、マラソン有森裕子さんがオリンピックでメダルを獲得して

「自分を褒めてあげたい」

と語ったあの時のきれいな涙は今でも憶えている。

そんな風に自分のためにがんばれたらすごい。

 

ある日、その魅力に惹かれて、横を向いたら大切な友人が微笑んでいるかも…