森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

あれ!とほほ… 高齢者の日常

家を出るときには 『指差し確認』! エアコンのスイッチ…ガスの元栓… 空気の入れ替えで開け放した窓の戸締まり。 それから… 若い人でも年寄りでも、やってる人はやってることだよね。 わたしも、ちゃんとやっているつもりなんです。 でもね このごろのわたし…

母と見た映画の思い出

母と一緒に見た映画は二本しかない。 ひとつは1999年の『鉄道員(ぽっぽや)』 テレビで流れていた『鉄道員(ぽっぽや)』の高倉健をじっと見ていた母の後ろ姿。 何気なくその姿を眺めていたわたしは、 (普段映画を見ることなんてないのだなー) (一緒に行…

歳をとったらテレビに守りをしてもらうの

働くのを卒業したら、日がな一日テレビを見て過ごしたいと思っていた。 テレビの前にいるのはわたしひとり。 ひとりだけど、その背中は寂しそうではない。平和で静かな時間が流れているのがわかる後ろ姿。 見るのは刑事ドラマかお笑い番組。 刑事ドラマは必…

未確認飛行物体

今と違って家の中も外も、夜中は漆黒の闇だった昭和三十五年ころのお話。 夜中にフッと目が覚めた。 天井を眺めて (あれ?) 真っ暗闇の夜中、天井が見えるはずがない。 首を回すと… 窓の外からすごい光が部屋の中に射し込んでいた。その光が天井を煌々と照…

謎のリングその後

昼間は暑いけど、朝はずいぶん涼しくなったね。 ウォーキングには本当に気持ちの良い気候だ。 風が変わって… 季節が移っていく… 空を見上げると、思わず「ほーっ」と深呼吸をしてしまう。 稲刈りが終わった田んぼが、歩く度に増えている。 今朝早く読んだ記…

文学少女が生まれた日

幼いころから本には馴染んでいた。 本の虫になったのは中学一年生の時の、小さな出来事がきっかけだった。 その出来事というのは… 静かな放課後。十三歳のわたしがいる。 その日、図書室でドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を読んでいた。 ドストエ…

腑に落ちる言い訳

運転中って何してます? 車の免許をとったばかりのころは、運転に集中したいのでラジオもCDも聞かず無音で運転していた。 「えっ!なぜ、こんなに静かなの?」 と、驚かれるくらいに静かに静かに走っていた。 今はエンジンをかけるとクラシック音楽が流れる…