森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

ウォーキングの朝、鴨の家族にほのぼの

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毎日続けていると、いつの間にか結果がついてくるよね。

青息吐息で始まったウォーキングは、呼吸をするのと同じくらいに出来るようになった。

 

旅行にでも行かない限りウォーキングは朝と決めている。

(コロナ禍の今、旅行もおあずけだけど)

仕事に行く前に歩くと、ひとつ宿題を済ませた気分になる。夜、疲れて帰って来て風呂に入る前に三十分…やっぱりしんどいね。汗かきついでに歩こうかってことにはならない。

 

 

ふとんから抜け出して、着替えるとすぐに家を出る。家の横には川が流れている。この川沿いからスタート。今朝は息子と一緒に家を出た。

左側が川、右側は田んぼと畑が広がる。家並みはそのずっと向こうにかすんでいる。朝の六時半。誰にも邪魔されない貴重な時間…

と思ったら残念でした。歩いている人があちらからも、こちらからも現れる。それに加えて犬の散歩をしている人。本当に健康志向の人だらけの昨今なのです。

その一団が通り過ぎて、ようやく静かになった。川では鴨の親子がのんびり泳いでいる。

 

そういえば、いつもの年は鴨の家族が(家族だよね?五、六羽くらいの集団)あちらにもこちらにも泳いでいた。

「ここの川で集合ね!」

と打ち合わせしたみたいに、たくさんの鴨の群れがいた。

鴨って北に帰るんだっけ?今年は少ない気がする。今泳いでいるのは帰りそびれた家族かな。

 

靴先を見ながら歩いていたわたしは、何気なく川の方に目をやる。鴨の一団がわたしたちと並んで進んでいた。見るともなく鴨を眺めたわたしは

「ん、ん!」

思わず声が出た。茶色の羽根に覆われた上半身。水の中にはピンクの足が見えている。そのピンクの足が高速で動いていた。のんびりした上半身からは想像もできないほど必死で水を掻いている。

チョコチョコ、チョコチョコ…

あまりの速さに思わず笑いだしてしまった。

か、可愛すぎる!

 

高速回転に気が付いて、一緒に歩いている息子に

「鴨の足を見て!」

と言うと、覗き込んだ息子も思わず笑いだした。

朝から楽しいものを見せてもらった。

笑顔のまま、その先にある神社へと向かう。