森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

クリスマスローズ

 

畑でほうれん草を収穫していると、視線の先に何やら白いものが…

葉っぱをかき分けてみると

クリスマスローズ!!

が咲いていた!

 

花も野菜も旬がいつかわからないわたしは

(今ってクリスマスローズが咲く季節なのか…)

見つめたまま考える。

 

勇み足だったり、落ち込んでいたり、たくさんのシーンで姉と妹と一緒に生きてきた。

五年前に姉が旅立ったあとマンションに残されたクリスマスローズを持ち帰り庭に植えた。どうやって増えていくのか分からないけど、あちらの隅にもこちらの隅にも葉っぱが見える。そして、思わぬ時期に突然真っ白な花を咲かせてわたしを驚かすのだ。

(単純にわたしが季節を知らないだけなんだけど…)

 

 

高齢になった親の死は、悲しみというよりも

(仕方ないね…)

と、受け入れた。

一緒に育ったきょうだいの死はどうやって諦めがつくのだろう…

思いもかけず目にしたクリスマスローズに姉を想う。