森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

そらをめざす無花果(いちじく)

 

春は木や花のエネルギーが強すぎる。

爽やかな緑につい誘われて歩こうものなら

勢いに押されてしまうような…

そんな気持ちになってくる。

 

だから春がきらいというわけではない。

春は楽しみもたくさんある。

 

ふと思いついて、川に面しているほうの庭に降りてみた。

(おーっ!)

無花果の木が天に向かって手を伸ばしている!

 

 

今年もめでたく出てきた無花果の葉っぱ。

(さあー!これからがんばっておおきくなってねー)

(そしたら、去年よりたくさんの実をつけるのだよ)

 

 

 

無花果の隣では無駄に大きくなるばかりのオリーブの木

小さな苗木でもらったオリーブの木は、あっという間に三メートルを超えるような大きな木に育ってしまった。

毎年、毎年伸びすぎた枝をせっせと剪定する苦労。

なんで、オリーブの木なんかもらってしまったんだろう…

実がなるのを期待したのか…

今年はこれまで見たことがないような葉っぱだか、実だかわからない赤い芽?が出てきた。

(もしや、これが実なのか…)

だとしたら、無駄ではない!

 

無花果を観察していると、ピッタリくっついて育つオリーブに目がいってしまうけど、わたしの関心は無花果が何個収穫できるのかにかかっている。

今年はなんとしても去年よりたくさん収穫できますように。

 

そらをめざす無花果

熱い視線をおくる春の午后…