森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

悲しみの6月

 

 

今日は雨…

梅雨の季節がやってきた。

いつの間にか、田植えの準備が整いカエルも鳴き始める季節。

感情が薄くなっても、めぐる季節は容赦ない。

 

昔と違って時間が矢のように過ぎていくと感じる。

そのせいか、ひとつひとつの出来事に対して感情が薄くなった。

すべてがあっという間に後ろへ流れ去り、振り返る余裕もなく日常が過ぎていく。

 

遠い世界の戦争のはなしも、日常を一変させたパンデミックもまるで他人事のように眺めている。心を痛めても、わたしたちには何も出来ないと最初から諦めている。

 

深い息をもらしながら窓から空を眺める。

一緒に生きてきた姉を亡くしたあの日からもう4年も経った。

6月はどうしても元気が出ないのだ。

 

だけど…

テレビでは抗うこともできずに苦しむ人々のニュースが今日も報じられている。悲しみに暮れてばかりでは、こうして生かされている命に申し訳ないじゃないか。

 

悲しみの6月をもがきながら乗り越えよう…