森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

新聞のちから

 

部屋の掃除をしていたら、そのうちに読もうと思っていた新聞に気がついた。

(今さらいいかな…)

(いや、待てよ…)

(何かの記事に惹かれて、とっておいたはず…)

 

掃除を中断して、新聞を開いた。

どの記事が気になったんだろう…

 

人間の思考というか、感情なんてこんなものか…

深ーく心に刺さったであろう記事が見つからない。

 

しかたない…

一面から順番に読んでいくことにする。

 

何に関心があったか思い出せないのに、読んでいるうちに

(すごいなー!)

と、思っているわたし。

ひとつひとつの記事に対する情報量と、それを書く記者さんの技量。

これを毎日やっているんだもんなー。

 

最初の目的はすっかり忘れて、腰を落ち着けて読んでいるわたし。

 

文化欄のところで、北島三郎さんの顔写真が出てきた。

北島三郎さんには特に関心はないから素通りするとこだけど、どうも今日の流れはそうはいかない。

 

のど自慢で鐘ふたつしか鳴らなかった北島三郎さんが、司会の宮田輝さんに

「うまかったですね。惜しかったですね」

と言われて、

(歌手になれるんじゃないか…)

と思ってしまったこと。

お世辞だったかもしれないけど、その一言が進む道を指し示してくれた、というはなし。

まさかその少年が演歌界の大御所になるなんて、宮田輝さんもびっくりだね。

 

 

 

何気なくかけられた言葉、出会ったひと、目にしたこと。

どれもむんずと引き寄せてみると、何かをつかむチャンスが隠れているかもね…

今日、偶然読んだ記事でそんなことを考えてしまった。

 

 

新聞のちからは侮れない(あなどれない)と感じた今日の出来事でした。