わが家の庭の隅。
ちょうど死角になるところに昼寝するのに最適な場所がある。
!!
わたしじゃないですよー
寝るのは猫ちゃん。
笹の葉のベッドは、通りかかった猫ちゃんがきっとこう思う。
(なんて!気持ちよさそうなの!寢らずにはいられない!)
仕事から帰ると車からそーっと降りて、笹のあいだからのぞきこむ。
今日も茶色の猫と灰色の子猫が気持ちよさそうに昼寝中。
少々日差しが強くても、背の高い南天の枝と背の低い笹の葉がいい具合に影を作ってくれる。
去年まで庭のあちこちで猫のフン害に悩まされていたわたしは、最初に昼寝を見つけた時は
(そこで寝るのは許しませんよ!)
追い立てようとして…
踏みとどまった。
(おねがい!見なかったことにして!)
おびえた顔でわたしを見つめる猫ちゃん。
そういえば、今年はフン害が…
どうだったっけ?
「はい、はい。今日のところは見なかったことにしますよ」
安心した猫ちゃんは、その後わたしに気がつくと薄目を開けて一瞥するとそのまま何事もなかったかのように、昼寝をする日を送っていた。
ある日の夕方、のっそり起き出しフェンスの間からピョンと道に降りた。
見送っていると、お向かいの家の前の側溝の中(!)に入っていった。
(そこがおうちだったの?)
どこかの家の軒下とか、若しくは家に入れてくれる優しい人がいるのかも…
勝手に思い込んでいたけど、そうではなかったのね。
猫ちゃんは暗い側溝の中で体を寄せ合って生きていたんだ。
平和そうに見えるお昼寝中の猫ちゃんからは想像できなかった。
にんげんが思うしあわせなんて…
猫ちゃんにはくそくらえ…かな