森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

人は変わる人は変わらない

 

 

このところ頻繁に加山雄三さんをテレビで見かける。

歳を重ねても全然変わらない!と、思っていたら、ある日突然

(あれっ!…)

なんだか急に歳をとったなあ…

と感じたのはわたしだけじゃないと思う。

 

(いい声だなー)

(いい歌だなー)

(いつまでも若々しくてすごいなー)

いろんなシーンで見かけても、そんな風に思うくらいで特別ファンというわけでもなかった。

 

85歳になられたのだという。

ついこの間まで歳をとったなんて思わなかったのに、急に変わったと感じたのは病気をされたのも大きいのだろうな…

若い頃の映像が流れると、

(こんなにかっこいい人だったんだ!)

と見とれてしまう。

 

”永遠の若大将”もいつまでも若大将というわけにはいかない。

年月は残酷なのだ。



少し前、吉田拓郎も引退を発表していた。

こちらはまさに同世代なので、引退と聞いた時は

(えーっ……)

ほんとうに淋しかった。

 

若い頃レコード聞いて、一緒に歌ってたもん。

人間なんて

人生を語らず

結婚しようよ

夏休み

春だったね

旅の宿

目を閉じると、もっともっと浮かんでくるよ。

声はすごく男っぽいのに、甘いマスク。

若かった吉田拓郎の声と、うっとり聞いているそばかすだらけのわたし。



月日が流れ、人は変わっていく。

月日が流れても、変わらないものがあるとしたら…

信念とか、生きざまとか…

それは大切にしたい。

引退のニュースを聞いて感じるのは、引き際を決める潔さと、諦めにも似た淋しさ…

淋しいね