森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

謎のリングと潜水艦

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いろいろあって中断していた朝のウォーキングを再開した。

正しい姿勢を心がけながら力強く歩く。一歩一歩が腰の矯正になっているのをイメージしながら歩いていると、気のせいかずいぶん良いような気がする。

 

季節はもう真夏。

朝六時前に出発しても、歩き始めるとドッと汗がふき出てくる。

そろーりと歩いて汗をかかずに帰って来れたら、シャワーしなくて大丈夫…というのは甘い考えだった。そうなると、もう開き直ってガンガン歩くしかない。

 

帽子をかぶってマスクをして、強くなり始めた日差しの中を汗まみれで一心不乱に歩く。

 

 

ウォーキングをしているときに

(あーあ…)

とため息つきたくなるのが、道に放置された犬のフンを目にする時。

犬の散歩をする人の何割が、自分ちの可愛いワンちゃんのフンを持ち帰るのだろうか…と、疑問に思うくらいあちらにもこちらにも置き去りにされたフン。

 

それらを避けながら歩くのは本当にユーウツと思いながら歩いていた。

いつもの川の横の一本道。

 

…何かを感じて足元を見る。

 

(あれー!何だこれー?)

放置されたフンが白い線でまあるく囲まれている。

立ち止まって観察。

周りを見渡すと、どのフンも謎のリングの中央にある。

この白い線は何を使って書いているのかなあ?チョークかなあ…

 

それにしても一体誰からのメッセージ?

首を捻りながらリングを見つめて歩く。

 

さて、今度は川に目をやる。

(あれは、鴨かなあ…?)

鴨にしては色が濃い。茶色というより黒に近い。今の時期に鴨がいるわけないと思いながら見ていると、ツツツーと進み始めた。

 

あれ?

進み方がとてもなめらか。鳥が水を掻いているようには見えない。

出ているのは首から上だけ。体は完全に水の中。潜水艦のように頭の先だけが水の上に出てツツツー、ツツツー

思わず足が止まる。わたしのびっくりなんて鴨(鴨じゃないかも)には関係ないから、振り返ってもくれない。

 

あっという間に遠ざかった潜水艦!

……

 

今朝は謎のリングと潜水艦に首をかしげながらの三十分でした。