森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

もしも生きていたら 

 

赤い表紙が目の端に入って気になるので、ちょっと寄り道。

 

池田晶子さんはわたしよりひと回り若い1960年生まれ。

しかし2007年に亡くなられてしまった。

まだ47歳だった。

もしも2023年の今を生きていたら、何を語るだろうか…



コロナで世の中が一変してしまったこと。

まさかと思っていたら、本当にロシアがウクライナを攻めたこと。

ひとたび襲われたらひとたまりもない自然災害が多発していること。

日本だけじゃなく世界中で起こっている異常気象…

止まらない値上げの連鎖に買い物に行くのを躊躇してしまうこと。

お金を持っていたら強盗に襲われて、命までとられる心配をしなくてはならない人がいること。

それから…

テレビをつけると、流れ続けるニュースにことばをのみこむ日々。

 

赤い表紙を開いてみれば、そこにはストンストンと腑に落ちていくことばが連なる。

本の中に埋没していると、それが小気味いいけど…

 

「暗いニュースは昔から変わらずあったんだよ」

「今に始まったことじゃない」

と言われるだろうか…

 

振り切っていない凡人のわたしは、いま池田晶子さんのことばを聞きたい。