森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

永遠の名作『スパイゲーム』

   

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「もう一度観たい映画は何?」

と聞かれたら…

やっぱり

『スパイゲーム』

 

二十年位前はテレビで洋画の紹介や宣伝がしょっちゅう流されていたよね。

それを目にするとすぐにスケジュール帳を広げて、空いてる時間を探したっけ。

一週間に二回映画館に足を運ぶなんてこともあった。

 

そのころ昼間の仕事だけで生活を支えるのは厳しかったから、いくつも掛け持ちしながら走り回っていた。きつくなんかない…いや、忙しくてきついと思う余裕がなかった。

だけど、傍から見ればわたしは優雅に暮らしているように見えていたかもしれない…

映画に週二回行くなんて、普通の主婦だったら考えられないことだしね…

そのうえ、ダンスの練習をして、友達と会って、読書にも没頭していた。

 

こころの中でいつもじぶんに言い聞かせていたことがある。

(わたし自身が幸せでなければ、まわりの誰も笑顔にすることはできない)

その信念でハードな仕事の量と同じだけの、自分が幸せと思えることを追い求めて生きてきた。




映画の魅力に目覚めたのは、東京で仕事をしていた二十代前半。

彼氏がいなくても、映画館に行けば充実した時間を楽しむことができた。

『追憶』『華麗なるギャツビー』に出ていたロバート・レッドフォードを知ったのはその時代。

(王子様みたい!端整で優しい眼差し…)

じーっと見とれていたい美しいお顔。スクリーンの中の姿を追っかけていれば、もう筋書きなんてどうでもよかった。

ポール・ニューマンと共演した『スティング』『明日に向かって撃て』で、美しいだけではない姿を見て更に好きになった。



2001年、再会したロバート・レッドフォードは王子様ではなくなっていた。

若い頃の美しさの片鱗はうかがえるものの、シワが刻まれた顔に馴染むのに少し無言になった。だけど、六十代半ばになっているはず。当たり前の変化かー…

 

『スパイゲーム』は、ロバート・レッドフォードの若い頃の姿を更に逞しくしたようなブラッド・ピットが共演だった。ドキドキはらはらの筋書きに加えて、超好みの男優二人!

「面白ーい!」

「見とれるー!」

「面白い!」

 

映画の結末はブラッド・ピットの表情がすべてを語っている。

そのシーンを見るために、わたしは何度も何度も見たいのかも知れない。

安堵のため息をつきながら

(観てよかったー!)

 

もう何度観たか分からない。それでも

「また、観たい?」

って聞かれたら

「観たい!」

と答える。

わたしにとって永遠の名作なのです。

 

そんな大好きな映画ありますか。