森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

ちいさなはるらんまん

 

外に出ると光が押し寄せてくる。

まぶしい春の陽射し。

次々に咲く花、道端の雑草…

八百屋さんの店先では

「とびきり美味しいよ!早く買ってー」」

と合馬の筍が流し目で呼んでいるこの季節。

国産の筍は値段が高くて

(もう少し安くならないかしら…)

と迷っているうちに季節が終わってしまうのがいつものこと。

むかしは合馬の筍にも負けない美味しい筍が手に入ったけど、それも遠い思い出になってしまった。

 

世の中はなんだかんだと騒がしい…

世界も政治もスポーツも。

想像もつかない事故のニュース、ひとは外から見ただけではわからないということを実感するニュース。ひとにぎりの楽しいニュースはどこかに紛れ込んでしまう。

思わず笑顔が出てくるニュースを見たい…

 


せめてちいさな花を見つめて歩こう。