森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

はるらんまん

 

朝晩は冷えるけど、ウォーキングにはちょうどいい季節。

一日の目標は八千歩。

多いときは一万五千歩を超えることもある。

そのおかげか腰痛は軽くなった。

 

咲き乱れる花々に目を奪われるけど、ただ花粉症がね…

むかし、急性蓄膿症で怒涛の治療をしたあと、鼻の中がすっかりきれいになったのが原因かどうか分からないけど、蓄膿症と入れ替わったようにアレルギー性鼻炎になった。

 

となりの部屋に移動しただけでクシャミ。

外に出るともちろんクシャミ。

夕暮れ時になると息もできないくらい鼻が詰まる。

枕元にティッシュペーパーの箱を置いて、寝る間もないくらい鼻を噛みながら

(あしたの朝まで生きているかしらん?)

と思うくらい息が苦しかった。

JRとバスを乗り継いで病院通いに余念がなかった。

「何に反応するか調べたの?」

って聞かれても

「調べたからって防ぐことはできないから」

無駄だと思うからしたことはない。

 

四十年の月日が流れ、いつの間にか花粉症で悩むことはなくなった。

飲み続けた薬がよかったのか、体質が変わったのか、老化でにぶくなったのか…

でも、いつ何に反応するかはわからない。お守りで薬は今も持っている。

 

 

”春といえば花粉症!”

ではなくなってから、ひたすら上を見上げて歩く日常。