森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

また地球がまわった!

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日曜日の昼間

「うどんを食べに行こうかー」

「そうだね。行こうか」

相談がまとまり、妹と二人で出かけた。

 

目指すのは、昔から続いている美味しいと評判の店だ。

そのお店の入口では、おじさんが黙々と手打ちしているのを見ることが出来る。

 

「あれっ!」

外壁は茶色から派手なオレンジ色に変わり、手打ちしていた場所はなくなっていた。

おじさんが…いない…

 

中に入ると、元気のいいおねえさんが注文をとりにきた。

(おじさんが手打ちしていないのなら、うどんは止めとこう…)

うどんを食べに来たのに、親子丼を注文した。

 

ここにも新型コロナの影響が押し寄せているのだろうか…

昔ながらのやり方では、もう店が回らないのかな…

世間では、休業を余儀なくされる店がひしめくこのご時世。

手打ちだけしているおじさんを雇う余裕はないってことかな。

 

思いの外、親子丼は美味しかった。

それにしても…

(なんだか、さみしい…)

店を出たわたしは、ぼんやり昔を思い出しながら足を踏み出した。

 

次の瞬間、地球がくるりと回った。

ではなくて、わたしが一回転していた。

妹の大きな声!

意味が分からず、空を眺めているわたし。

 

いつもの事ですが、また転びました。

十センチ足らずの段差。こんなにも見事に転ぶか!というくらい派手に回転するわたし。

「大丈夫。大したことない」

あわてて起き上がったけど、右足首が…変

夜になるころには、

(どうやって歩こうか…)

 

月曜日、整形外科に行った。

「はい、はい。また転んだね」

「レントゲン撮ろうね」

定期的に飛んでくるそそっかしい患者に先生は驚かない。

 

頭をぶつけてMRIを撮ってもらう脳神経外科と、転んでレントゲンをとってもらうこの整形外科には、わたしのデーターがバッチリ揃っている。

反省しても、どうしようもない。

気をつけてても転んでしまうし、車のドアは頭をめがけて向かってくるんだもの…

 

でもね、歳をとって入院にでもなったら大変なことになる。

やっぱり、反省は必要だね。

どなたも、気をつけてね!