『罪の声』は出版されるとすぐに息子が買って来た。
以前は本屋さんによく出かけていたけど、今は息子が買ってくれる本を首を長くして待っている。視点がぜんぜん違うから、自分で選ぶより楽しい。
おかげさまで、息子の好きな東野圭吾、池井戸潤、石田衣良、奥田英朗、海堂尊、湊かなえの本がわたしにもずいぶん身近になった。伊坂幸太郎はあまりにもぶっ飛んでいるので、ついて行けないことが多い。でもいったん読み始めたら、頑張って最後まで読みますよ。
さて、『罪の声』
「はい、新しい本。お先にどうぞ」
と、渡されたけど塩田武士をまず知らなかった。
読み始めても、なんだか地味な本。
(まっ、いいかー)
と思いながら読み始めた。
最後まで一気に読んだから面白かったのだろうと思う。
だけど、すぐに次の本を読み始めて『罪の声』のことは忘れてしまった。
それからずいぶん経ったころ、小栗旬が主演の映画があるとテレビで盛んに宣伝している。
「どんな映画だろ?行こうかな」
興奮しているわたしをみて息子が
「本、読んだでしょ?」
「えっ!読んでるんだっけ?」
本棚を探してみると、確かにあった。映画になるくらい話題の本だったんだ!
あわててもう一度読み直すことにする。
さて、映画はどうしようかな…
新型コロナでまだ大変な世の中。
(映画館大丈夫かなー?聞くところによると、映画館は感染対策にすごく力をいれていると聞いた気がするしなー)
ぐずぐず迷って入るけど、こころの中では行くと決めているわたし。
マスクをして、ツルツルの長めの上着を着て、おまけに手袋まで用意。感染対策もばっちりで出かけた。
映画は見ごたえがあって素晴らしかった。かっこいいだけでない小栗旬が見れたことに感動したし、新聞記者という役柄がとても新鮮だった。
星野源はイメージぴったりの役だった。歌手だけのひとかと思っていたけど、『逃げ恥』にも『MIU404』にも出てたわ。
最後のシーンで憧れの宇崎竜童が出てきたので更に興奮した。
娯楽だけでない、世の中のいろんなことを考えさせてくれた深い映画でした。
日曜日の夜9時のドラマで小栗旬を楽しみに見ているわたしは、映画『罪の声』を思い出して、また本を開いているところです(三度目)。