森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

毎朝届けてくださってありがとうございます

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新聞を読みたいけど洗濯物も気になる。大急ぎで洗濯機を回してテラスに出てみると爽やかな日差し。

「あー!気持ちいいー」

洗濯物を干すのは数ある家事の中で一番好き。干し始めると家族が

「手伝うよー」

「大丈夫。わたしがやるよー」

「いやいや手伝うよー」

「だからほんとにいいよー」

きれいになった洗濯物を干しながら空を見るのが好きなんだって。

今日は一人。だれにもじゃまされずに洗濯物を干していて新聞のことを思い出した。

 

 

部屋に入って、やれやれと新聞に手を伸ばしかけて

「あっ!掃除機かけとかなくちゃ」

(なんで思い出してしまったんだろう)

掃除機かけたら、今度はきっと拭き掃除したくなるんだよ。

また、新聞が遠のいた。

 

何やかんやでやっと落ち着いて新聞の前に座った。

今日は土曜日。だけど目の前に広げているのは木曜日の新聞。忙しくて後回しになって二日分溜まってしまった。

珈琲を飲みながらじっくり目を通していく。興味が湧かなくて斜め読みばかりする日もあれば、どの記事も

「ふん!ふん!」

と、頷くことばかりの日もある。

人と話していても聞いた端から忘れていくじぶんに、大丈夫かって心配している今日この頃。

「なるほどー」

と、感心していても、どれほど頭に残るのだろうか。記事が訴えたい内容が理解できないこともあるけど、読むことで一緒に考えていると感じる。それが大切だよねと心の中で言い聞かせる。

読み終わって立ち上がった途端に、きれいさっぱり忘れてしまうことも多い。それでも読みたい。頭の中に引っかかった片鱗が、少しづつ少しづつわたしの思考を形作っていると信じて。

 

それにしても、ものの感じ方とか解決の仕方とか千差万別。

「へーっ!そうきたか!」

と、驚くことの何と多いことか!だから面白いんだけど。