森野きりりの漂流日記

容姿もダメ頭もよくない、おまけに性格も悪いと自分を否定することしかしなかった女の子が、人生の荒波の中で「いやいや何も取り柄がなくても大丈夫さー」ということに気が付いていく長い長いお話です

花と野菜と…本と珈琲

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日曜日のある日。

珈琲を飲みながら本を読んでいた。

フッと目を上げると、庭の花がわたしに笑いかけている(んなわけないか!)

 

冬には冬の花ががんばって咲いてくれるけど、やっぱり春になると華やかさが違うね。咲き誇る花をじーっと眺めているのもいいし、摘んで!摘んで!とアピールする花を部屋に飾るのもどちらもいい!

本と花。平和でしあわせな時間。

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車が止まる音がして外を見ると、手に何やらぶら下げて妹がやってきた。

持っていたのは何度聞いても覚えられない野菜に捲(ま)く肥料の袋。去年教わったかも知れないと思いながら

「へえー、今の時期それを蒔(ま)くのね」

「去年も同じこと言ったよー」

もう馴れっこという顔で、妹の手は休みなく動く。

 

芝生が敷きつめられていた自宅の庭を花いっぱいの庭園にした妹は、暇さえあれば手入れに余念がない。

「あー、しあわせ」

と、花を前に目を細めているひとである。花壇の隣にはもちろん畑を耕し季節の野菜が

「そろそろ、収穫時期ですよー」

と背伸びしている。

 

自宅だけではあきたらず、わが家にも来てせっせと野菜を作る。おかげさまでスーパーに走らなくても、新鮮な野菜がすぐそこに。

 

「ありがたい!ありがたい!」

今日の野菜選びをするしあわせ。